朝な夕な、

2015年05月09日 05:48

光りの見えない

曇天から一転

春の終りに見た

日没の残照


細かに寄せる

さざ波のように

心が震えた



日がな屋内に閉じこもり
ゴミの束を抱え表に出た短かな時間だった
夕明かりと夕暮れとがせめぎあう「夕まぐれ」
山際が刻々と暮れゆく中
ほの紅く染まった空

小さな心の震えが心地よく胸に広がってゆく
人、心動くときを「感動」と云うのだろう
それにしても他愛なきは、「心と云う生きもの」
朝な夕な、意思とは別の表情を映し出す

それは、あたかも「海」が見せる表情のようだ


朝な夕な、
海凪いで穏やかな日あり
海しけて嵐荒れる日あり

朝な夕な、
人微笑んで生きる日あり
人我慢強く生きる日あり

朝な夕な、
心凪いで生きたいものと
心哀しくとも生きねばと

朝な夕な、
海のさざめき見るように
心のさざめき見るように

朝な夕な、
心雄々しく生きようと
心震わせ、生きようと



昨夜はお通夜、
信楽の「窯元」に生き短歌詠む女性を偲んだ
京より越し、この「信楽」を知る機会をくれた人だった

何が「縁」か、作歌をまとめられた歌集
「穴窯の炎」の編集をお手伝いさせていただいた
故人の栄えある「短歌一首」をご紹介し
ご冥福を祈り致します


「穴窯の攻めに入りたる火の唸り薪割る音や暁闇(ぎょうあん)の冷え」






(=`´=)ご興味ある方は(風のつぶやき2013.3.2.記事にて)


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