2016年12月04日
五行歌 蒲生野を行く
「ここには、草木のそよぎに、空を吹き渡る風に、土の一塊にさえ 万葉の歴史が埋まっている」
もう20年は経つでしょうか、桜井市大神神社近くの菓子店の仕事をした時に出会った言葉です。今ではうる覚えなんで正確な言葉では無いんですが、ニュアンスはさほど変わって無いと思います。
明日香、三輪山、山野辺の道、味酒、海柘榴市、笹ゆり(幸草・三枝)そしてこの地で「額田王」が近江国に下るときに詠んだ 味酒 三輪の山・・・を知りました。そして大鳥居の向こうに見える三輪山をご神体とすること、大神神社の謂れも知りました。
面白いものですね「仕事」をするために「その地」の里の歴史、産物、文化等をシッカリ学ぶ事から始めないとデザインなんてできないんですよ、やはり難儀な男ですね!!
そしてこのブログを書くに当たって万葉の頃の生活や、恋など「額田王」についても面白い事を知りました。お借りした画は「明日香の春の額田王・安田靭彦画伯」ですが とても美しい女性ですね。文学者や画家は「美しい女性」を思い、歴史学者はそうでは無かったと云われます。
どちらの説が云々・・等と云う趣味は一切ありません。

中大兄皇子(後の天智天皇)の歌
「香具山は 畝傍を愛(お)しと 耳成と相争ひき 神代より かくにあるらし 古も しかにあれこそ うつせみも 妻を 争ふらしき」
この歌の意味は「香具山は 畝傍山がいとしくて 耳成山と戦った 古代からそうだった 昔からそうだったのだから 現代でも 妻をうばいあう」ということです。
蒲生野で詠まれた「額田王」の歌
「茜さす 紫野ゆき 標野ゆき 野守は見ずや 君が袖振る」 この歌の意味は「茜色に輝く紫野を、標野を行き来しているあなた 野守は見ていないでしょうか そんなに袖を振ってそんなに私に合図なさっているのを」
すごく好きな歌です(いまさら)しかし、茜さす・紫野と美しい色感にくわえ、紫野ゆき・標野ゆきの言葉のリズム感が最大限に映像を盛り上げ、野守は見ずや 君が袖振る、と密やかな恋心を静かに歌う!(イヤハヤ何とも・・古〜〜い)いいですね。
大海人皇子(後の天武天皇)
「紫草の 匂える妹(いも)を 憎くあらば 人妻ゆえに 我恋いめやも」この歌の意味は「紫に美しく輝くあなたを嫌なわけがあれば 愛してはならない人妻のあなたになぜこんなにも恋い焦がれようか」
当時の万葉人の(特に位の高いひと)の恋や結婚がどのようになっていたか、どうか!ゲスっぽく三角関係だったのかどうか、茜さすと云う言葉は 高貴な色とされた「紫」の枕ことばで色の意味はない!とか、紫は、紫草の野原でとか「標野」は薬草を摘む御領の野原とか、蒲生野に遊猟に出かけた際の宴席で座興に詠まれた歌だから「相聞歌でなく雑歌に分類」だとか、また額田王はすでに40歳位だった。この時代の万葉人は大らかな一夫多妻制であった・・・等々、もう切りが無いほど話は広がる。
しかし、本題はそんなところになく 今でもこんな映像を想像するだけで ちょっと胸が躍りませんか!!えっ、オドラない(風狸だけかなぁ〜)
そんな古のロマンに満ちた蒲生野を歩む記事が「悠ちゃんの植物大好き」其の二 で紹介されました。素晴らしい恋歌が詠まれた地の写真に「五行歌」を入れたい・・! 無理を言いお願いしました。だから、私の恋歌ではありません! もし一緒に歩いていたなら、たぶんこんな気持ちだったでしょう。
それでお題は変えました。五行歌「蒲生野を行く」

秘めた恋歌
眠る万葉の道
一草のそよぎにさえ
仄かによぎる初恋よ
黙して歩む蒲生野を
もう20年は経つでしょうか、桜井市大神神社近くの菓子店の仕事をした時に出会った言葉です。今ではうる覚えなんで正確な言葉では無いんですが、ニュアンスはさほど変わって無いと思います。
明日香、三輪山、山野辺の道、味酒、海柘榴市、笹ゆり(幸草・三枝)そしてこの地で「額田王」が近江国に下るときに詠んだ 味酒 三輪の山・・・を知りました。そして大鳥居の向こうに見える三輪山をご神体とすること、大神神社の謂れも知りました。
面白いものですね「仕事」をするために「その地」の里の歴史、産物、文化等をシッカリ学ぶ事から始めないとデザインなんてできないんですよ、やはり難儀な男ですね!!
そしてこのブログを書くに当たって万葉の頃の生活や、恋など「額田王」についても面白い事を知りました。お借りした画は「明日香の春の額田王・安田靭彦画伯」ですが とても美しい女性ですね。文学者や画家は「美しい女性」を思い、歴史学者はそうでは無かったと云われます。
どちらの説が云々・・等と云う趣味は一切ありません。

中大兄皇子(後の天智天皇)の歌
「香具山は 畝傍を愛(お)しと 耳成と相争ひき 神代より かくにあるらし 古も しかにあれこそ うつせみも 妻を 争ふらしき」
この歌の意味は「香具山は 畝傍山がいとしくて 耳成山と戦った 古代からそうだった 昔からそうだったのだから 現代でも 妻をうばいあう」ということです。
蒲生野で詠まれた「額田王」の歌
「茜さす 紫野ゆき 標野ゆき 野守は見ずや 君が袖振る」 この歌の意味は「茜色に輝く紫野を、標野を行き来しているあなた 野守は見ていないでしょうか そんなに袖を振ってそんなに私に合図なさっているのを」
すごく好きな歌です(
大海人皇子(後の天武天皇)
「紫草の 匂える妹(いも)を 憎くあらば 人妻ゆえに 我恋いめやも」この歌の意味は「紫に美しく輝くあなたを嫌なわけがあれば 愛してはならない人妻のあなたになぜこんなにも恋い焦がれようか」
当時の万葉人の(特に位の高いひと)の恋や結婚がどのようになっていたか、どうか!ゲスっぽく三角関係だったのかどうか、茜さすと云う言葉は 高貴な色とされた「紫」の枕ことばで色の意味はない!とか、紫は、紫草の野原でとか「標野」は薬草を摘む御領の野原とか、蒲生野に遊猟に出かけた際の宴席で座興に詠まれた歌だから「相聞歌でなく雑歌に分類」だとか、また額田王はすでに40歳位だった。この時代の万葉人は大らかな一夫多妻制であった・・・等々、もう切りが無いほど話は広がる。
しかし、本題はそんなところになく 今でもこんな映像を想像するだけで ちょっと胸が躍りませんか!!えっ、オドラない(
そんな古のロマンに満ちた蒲生野を歩む記事が「悠ちゃんの植物大好き」其の二 で紹介されました。素晴らしい恋歌が詠まれた地の写真に「五行歌」を入れたい・・! 無理を言いお願いしました。だから、私の恋歌ではありません! もし一緒に歩いていたなら、たぶんこんな気持ちだったでしょう。
それでお題は変えました。五行歌「蒲生野を行く」

秘めた恋歌
眠る万葉の道
一草のそよぎにさえ
仄かによぎる初恋よ
黙して歩む蒲生野を
Posted by 風 at 00:03│Comments(6)
│こだわり(五行歌に寄せて)
この記事へのコメント
以外にロマンチストな 風さん^^^^^
表面は皮肉屋さんを装ってるけど、ここらが裏(本)音か???
沢山の歌は知らない悠ちゃんですが、 この 茜さす^^^^の歌は
以前から大好きな詩の一つです。 考えれば思うほどに^^^
ロマンが有ります^^^よね~
昔 三味線と共に歌う、長唄に この詩の曲があり、 それは思いを込めて
歌ったものでした^^^^
懐かしく思い起こしています。
表面は皮肉屋さんを装ってるけど、ここらが裏(本)音か???
沢山の歌は知らない悠ちゃんですが、 この 茜さす^^^^の歌は
以前から大好きな詩の一つです。 考えれば思うほどに^^^
ロマンが有ります^^^よね~
昔 三味線と共に歌う、長唄に この詩の曲があり、 それは思いを込めて
歌ったものでした^^^^
懐かしく思い起こしています。
Posted by 悠ちゃん其の2
at 2016年12月04日 08:26

悠ちゃん こんばんは、
意外にロマンティストとは〜!裏も表もなく皆んな
まとめてロマンティストですよ、ワラワラ
風狸も大してたくさんの歌を知ってる訳ではありません。
中学時代に「百人一首」を覚えた程度ですよ、うふ、正月の
歌留多に勝ちたくってね、それだけのこと〜〜!
長唄とは、また小粋な趣味ですね、昔働いてくれてた大学生が
(ロシアに嫁ぎましたが・・)「お三味線」を短時間の内に
覚え、師匠が舌を巻いた話を思い出します。
ええっ、蒲生野では何も思われませんでしたか〜〜(冗談)
意外にロマンティストとは〜!裏も表もなく皆んな
まとめてロマンティストですよ、ワラワラ
風狸も大してたくさんの歌を知ってる訳ではありません。
中学時代に「百人一首」を覚えた程度ですよ、うふ、正月の
歌留多に勝ちたくってね、それだけのこと〜〜!
長唄とは、また小粋な趣味ですね、昔働いてくれてた大学生が
(ロシアに嫁ぎましたが・・)「お三味線」を短時間の内に
覚え、師匠が舌を巻いた話を思い出します。
ええっ、蒲生野では何も思われませんでしたか〜〜(冗談)
Posted by 風
at 2016年12月04日 19:23

お三味は、お師匠に付き 何年やった事でしょう!
その為の羽織、袴も新調した程でしたから
その為の羽織、袴も新調した程でしたから
Posted by 悠ちゃん其の2
at 2016年12月04日 20:24

コンチワ♪(´^ω^)
今日は読み逃げしようとやって来ました。(笑)
フムフム、今日のテーマは万葉ですか~♪
では、読み逃げして帰ります→→→(;^ω^)
あっ、額田王は美しい女性だったようですね~(^ω^#)
何でも・・・中大兄皇子と大海人皇子が兄弟で取り合ったとか、なかったとか❗?
あらら~(○_○)!!
読み逃げする筈だったのに・・・(*´ω`*) (笑)
今日は読み逃げしようとやって来ました。(笑)
フムフム、今日のテーマは万葉ですか~♪
では、読み逃げして帰ります→→→(;^ω^)
あっ、額田王は美しい女性だったようですね~(^ω^#)
何でも・・・中大兄皇子と大海人皇子が兄弟で取り合ったとか、なかったとか❗?
あらら~(○_○)!!
読み逃げする筈だったのに・・・(*´ω`*) (笑)
Posted by Dream
at 2016年12月05日 13:50

悠ちゃん、
お三味、ってやっぱり云うんですね、
その為の羽織、袴も新調した程・・と云うことは舞台に
出られたと云うことですね。いや、すごい、すごい!!
得意技が一つでもあるといですね。ペコリ
お三味、ってやっぱり云うんですね、
その為の羽織、袴も新調した程・・と云うことは舞台に
出られたと云うことですね。いや、すごい、すごい!!
得意技が一つでもあるといですね。ペコリ
Posted by 風
at 2016年12月05日 21:13

Dreamさん、
読み逃げは構いませんが・・この記事はいけません。
蒲生野を行く人と青空、そして五行歌、頑張ったんですよ、
久しぶりに〜〜!(笑)自分では中々良くできたと思ってます。
うふふ、Dreamさんは、歴史家でなく文化人なんだ〜。
でもね、原文は皆漢字で書いてあり「紫野逝き」「標野行き」
となってるあたり、額田王のミステリーとも・・
百人一首も、「秋の田の・・・」の第一首から「百敷の・・」
までに不思議なミステリーが隠されているとか〜〜〜!
どうです!興味が湧いて来ましたか? イヒ、
読み逃げは構いませんが・・この記事はいけません。
蒲生野を行く人と青空、そして五行歌、頑張ったんですよ、
久しぶりに〜〜!(笑)自分では中々良くできたと思ってます。
うふふ、Dreamさんは、歴史家でなく文化人なんだ〜。
でもね、原文は皆漢字で書いてあり「紫野逝き」「標野行き」
となってるあたり、額田王のミステリーとも・・
百人一首も、「秋の田の・・・」の第一首から「百敷の・・」
までに不思議なミステリーが隠されているとか〜〜〜!
どうです!興味が湧いて来ましたか? イヒ、
Posted by 風
at 2016年12月05日 21:27
